黄熱 Yellow Fever (2016年7月5日)
黄熱は蚊に刺されてなる感染症のひとつです。
感染予防策としては、蚊にさされないようにすることのほかに、予防ワクチン(黄熱ワクチン)があります。
黄熱そのものの治療薬はありません。
流行地に出かける人や、接種証明が必要な国に出かける人は、あらかじめトラベルクリニック・検疫・保健所等で相談をし、余裕をもってワクチン接種の計画をたてましょう。
黄熱流行がおきる地域では、黄熱以外の感染症の予防や健康管理上の注意もありますので、あわせて情報を確認しましょう。
感染した場合、全員が発症するわけではなく、無症候の場合もあります。
通常はウイルスに曝露してから3~6日の潜伏期間の後に頭痛、発熱、筋肉痛、嘔吐などの非特異的な症状が出ます。
多くの人はそのまま回復しますが、約15%ほど重症になる人がいます。
重症化した場合はいくつもの臓器からの出血や黄疸をおこし、死亡するリスクがあります。
特別な治療法はなく、症状を軽くするための対症療法が行われます。早期治療で体力を保つことが重要です。
感染して発熱した人から他の人に広がる可能性は、血液の中にウイルスがたくさんいる発症日から5日間の間にその人をさした蚊が原因となります(この蚊は9-15日で他の人にウイルスを運ぶ蚊となります)。このため発症から5日間は蚊にさされないようにすることが大切です。
※黄熱は感染症法上の4類の全数届出疾患です。保健所への届出提出が必要です。
【現況評価】
厚生労働省 検疫所 FORTH「黄熱予防接種証明書の生涯有効とアフリカでの黄熱の監視強化」
http://www.forth.go.jp/news/2016/06210854.html
【黄熱についての説明】
●厚生労働省 黄熱Q & A
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000124615.html
●厚生労働省検疫所 FORTH
http://www.forth.go.jp/useful/yellowfever.html
●米国CDC
http://www.cdc.gov/yellowfever/
●米国CDC Travel Health
http://wwwnc.cdc.gov/travel/yellowbook/2016/infectious-diseases-related-to-travel/yellow-fever
●英国NHS Choice
http://www.nhs.uk/conditions/Yellow-fever/Pages/Introduction.aspx
●英国NHS Fit for Travel
http://www.fitfortravel.nhs.uk/advice/disease-prevention-advice/yellow-fever.aspx
●ヨーロッパCDC
http://ecdc.europa.eu/en/healthtopics/yellow_fever/Pages/index.aspx
●WHO
http://www.who.int/topics/yellow_fever/en/
【流行地の情報】
外務省 海外安全ホームページ http://www.anzen.mofa.go.jp/
アンゴラ 在アンゴラ日本大使館 http://www.angola.emb-japan.go.jp/
コンゴ 在コンゴ民主共和国に本大使館 http://www.rdc.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
ウガンダ 在ウガンダ日本大使館 http://www.ug.emb-japan.go.jp/index_j.htm
【外国語の情報】
ポルトガル語 ブラジル保健省 http://bvsms.saude.gov.br/bvs/febreamarela/index.php
日本国内での黄熱ワクチン接種
国立国際医療研究センター トラベルクリニックでは、予約制の黄熱ワクチン外来を行っています。
詳細はクリニックのホームページでご確認ください。