緊急TOPIC 風疹対策2018 (2018年8月)
風疹はワクチンで予防できる病気のひとつですが、ワクチンを接種したことがない(未接種)・接種したかどうかわからない(不明)、接種したけど十分に免疫がついていない・維持できていない人が一定数いるため、数年おきに流行が繰り返されています。
たくさんの人が感染すると、なかには重症になる人もいますし、妊娠初期に感染することで赤ちゃんの健康に問題が生じることもあります。
このため、感染症に関わる専門家は、「風疹を流行させないための努力」が必要です。
流行させないための一番の基本は、ワクチン接種率の向上により、個人と社会を守っていくことです。
2018年8月現在、千葉や東京を中心に風疹の報告が増えています。
2012-2013年に風疹が流行した際に、国立国際医療研究センター国際感染症センターが経験した症例からの学び、地域の皆様と感染拡大防止に取り組んだ経験を本トピックで紹介します。 院内や地域での勉強会・対策にご利用ください。 (国際感染症対策室)
成人の風疹の診療のポイント



風疹の流行を広げない・とめるための取り組み
⚫️NHK生活情報ブログ 2013年04月26日 (金)記事 「医師たちが動画で風疹のワクチン接種呼び掛け」
文字だらけの説明資料は読んでもらえない、ポスターやパンフレットよりもインパクトがあるだろうということで、急遽思い立って、勢いで録画して、公開となった動画です。その後、NHKで紹介されるとは撮影時誰も思っていませんでした。
撮影にいたるほどの状況があった、とご理解いただけたらとおもいます。
⚫️NHK生活情報ブログ 2013年06月06日 (木)記事 「風疹流行 日曜日にワクチン接種」
多忙な成人男性に接種してもらう工夫として、臨時で日曜日にワクチン外ラインを開設しました。
内外の医師・看護師、事務スタッフの協力あってのことでした。
この取り組みについては、日本感染症学会学術大会(福岡)で発表し、国立感染症研究所のホームページにも取り組み記録を公開しています。
「風疹流行時における臨時の日曜日ワクチン外来開設の試み:2013年-東京」 (IASR Vol. 36 p. 129-130: 2015年7月号)
⚫️m3.com 2013年4月15日 「出入り業者にもワクチン要請 風疹や麻疹など流行で、出入り企業向けに接種求める」
医療機関にはいろいろな人が出入りをしています。製薬会社もそのひとつです。ワクチンメーカーの方もいます。
「MRワクチン接種が終わっていないMRの出入りは禁止」という協力のお願いをしました。
当院では、スタッフ採用や、実習・見学の際にも、ワクチン接種歴や免疫の確認をしています。